伝統構法でよく使用される木組みの形状をご紹介します。
今迄『伝統構法』と言っても法律に阻まれて在来工法と同じ様に筋交いや金物を使用していました。本来『伝統構法』というのは、『足固め』や『貫』『長ほぞ』などで、本来木材の持っている柱や梁に対しての曲げで構造耐力を持たしていたはずです。簡単に言うと、地震や風に対して建物が柔らかくしなやかに対抗していくわけです。それの対極にあるのが『筋交い』です。筋交いは「力に対して力で対抗」するもので、自然の力には限界がありそうです。やはり木造は大工さんの昔から受け継がれてきた技術に裏づけられた「伝統構法」での「すまいつくり」をおすすめしたいものです。
長ほぞ・込み栓(ながほぞ・こみせん)

土台と柱。梁と柱の接合部は、この長い「ほぞ」によって横の力に対抗します。
- ほぞ
- 木材を結合する所で、片方の木材の端につくる凸型のこと。また、ほぞが入る凹の部分をほぞ穴という。
- 込み栓
- ほぞに対し直角に穴を空け、ほぞが抜けないように打ち込む木の栓です。
足固め

土台と足固めの2本の横材と、幕板(打棒地してあります)で足元を固めています。

土台と足固めの2本の横材と、幕板(打棒地してあります)で足元を固めています。
貫(ぬき)

この貫は3cm×12cmあります。この植えに小舞(竹を組んだ下地)を取り付けて土壁を塗ります。筋交いの入った壁以上の耐力があります。

竹小舞(竹を組んだ下地)に土壁を塗る。

木組み

直行する梁や桁は「渡りあご」で組み、曲げの力に対抗します。

横架材(おうがざい)の継ぎ手は長ほぞの車知栓(しゃちせん)になっています。この様な組み方は横の力に対して、柱を曲げようとする力に充分対抗します。
板倉(いたくら)

柱と柱の間に落とし込んだこの3cmの厚さの杉板は裏に同じ杉板を釘で打つことによって大きな力を発揮します。
(板壁は徳島で予めパネル化してきます。)
東海林建築設計事務所でお願いしている、棟梁をご紹介します。

- 森宮建設株式会社
川合 敏廣(かわい としひろ) - 昭和27年9月3日生まれ
- 血液型 B型
- 23歳から大工の修行を始める。(この業界では遅い方です。)
- 今まで彼が手掛けた現場の見学会(もちろんプロ向けです。)を何回か行ないましたが誰一人としてこの方にけちをつける人はいませんでした。

